ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
shousanshouuoは、
中小型バリュー株偏重長期投資スタンスの兼業投資家です。
株式会社エージーピー(9377)という企業をご存じでしょうか?
空港において、駐機中の飛行機へ電力供給を行ったり
機体の整備事業を行っている企業です。
shousanshouuoは、株式会社エージーピー(9377)の末席株主です。
今回は
「エージーピー(9377) 日本航空からの株式非公開化提案に対する返答をリリース【プロパー社長誕生に対する報復TOBなのか!?】」
についての記事です。
まとめ
株式会社エージーピー(9377)は、
東京証券取引所スタンダード市場へ上場している東京の企業で、
航空機への動力(電力・冷暖房気・圧搾空気)の供給および、
航空機用動力供給設備の設計・施工、運用管理をはじめとして
周辺事業や空港のセキュリティ設備の保守等を行っています。
2025/4/28、同社から
「株主提案に関する当社の認識と対応方針のお知らせ」
が発表されました。
内容ですが、2025/4/25に筆頭株主である日本航空(9201)が提出した
「株式併合、単元株式数の定めの廃止その他の定款の一部変更及び取締役選任に関する株主提案に関するお知らせ」
に対する反論ともいえるものでした。
一体、同社に何が起こっているのでしょうか??
航空需要の回復に伴って業績は順調に拡大していたところでした。
なかなか他社が参入しにくい事業であるだけに優位性がある
とshousanshouuoは思っており、将来に期待していたのですが・・・。
株式会社エージーピー(9377)とは
東京証券取引所スタンダード市場へ上場している、東京の企業です。
AGPという社名は、同社の主力事業である空港地上動力の英語訳である
Airport Ground Powerの頭文字を表したものです。
同社の事業には、
- 航空機への動力(電力・冷暖房気・圧搾空気)の供給および、航空機用動力供給設備の設計・施工、運用管理を行っている「動力供給事業」
- 空港内外の特殊設備や建物等をメンテナンスする「エンジニアリング事業」
- 機内食カートのノウハウを活かしたフードカートの開発および制作・販売を行う「商品販売事業」
があります。
いずれも参入障壁が高く、他社がとって代わることは難しい
とshousanshouuoは考えています。
shousanshouuoが好きなニッチ企業です。
同社の歴史
同社の歴史については、当ブログの以下の記事に記載しています。
宜しければそちらもご参照下さい。
株式会社エージーピー(9377)に対する株主提案
2025/4/25に、
同社の筆頭株主である日本航空(9201)から株主提案がありました。
「株式会社エージーピーに対する株式併合、単元株式数の定めの廃止その他の定款の一部変更及び取締役選任に関する株主提案に関するお知らせ」
というものです。
内容ですが、簡潔にまとめると
- AGPの株主を、日本航空、日本空港ビルデング、ANAホールディングスのみとし、非公開化に向けて株式併合を要求
- 株式併合のため、会社定款の変更を要求
- AGP取締役3名の選任
の3つが提案されています。
こちらのリリースは、AGPが「上場維持基準への適合」に関するお知らせを発表した翌日にリリースされていたことや、「創立60周年 -歩みとこれから- 」なるものを公開したタイミングだったので、AGPと協調していないのでは・・・と感じられるものでした。
JAL側のリリースを詳しく見てみると、すでに日本航空、日本空港ビルデング、ANAホールディングスの3社は「株式併合の実施に賛同し、定時株主総会においても株式併合の目的を実現すべく議決権を行使することに同意」しているの記載があります。
3社合計で所有割合は73.26%ですので、
株主総会では勝ち目がなさそうです・・・。
非公開化に動いた背景としては、
・同社との間で一般的な対話さえ行うことが困難な状況
・2024年6月の株主総会で役員報酬議案がいずれも否決された
との記載があります。
ですが、役員報酬議案の否決って、この3社が反対票を投じたから否決した訳ですよね。臨時報告書を見ると、賛成票はいずれも11.83~12.25%しかないんですから。
なんとなく自作自演で無茶苦茶なこと言っている様にも思えます。
実は、
したというサプライズがありました。
それまでは、ずっとJALの天下り社長が就任することが通例でした。
空港施設(8864)の社長解任騒動といい、航空業界の人事も
変わってきたのかなと感じていましたが、今回はまた昔に戻る感じですね。
株式併合となる場合、買取価格は1株1,550円を予定しているそうです。
算定の根拠として、
- 市場株価法では、1,083円~1,178円
- DCF法では、1,288円~2,280円
だったため、DCF法で中央値に近い数値、ということで決定されたみたいですね。
株式会社エージーピー(9377)
株主提案に関する当社の認識と対応方針のお知らせ
一昨日、同社からは上記名称のリリースがありました。
日本航空(9201)の株主提案に対する返答、ともいえるものですね。
文面を見ると、エージーピー(9377)は反論している様に思えます。
エージーピー(9377)側からのリリースの要旨は、以下の通りです。
- 企業価値拡大のため、上場維持基準を満たす努力をしてきたが矛盾する
- 事実に反する指摘や、重要な事象でありながら言及が欠けているものも少なくない
- 本株主提案は、ステークホルダーの理解・判断を誤らせる危険がある
文面では、非公開化取引の提案に係る経緯が指摘されていました。
それには、
- 2021/11/25に「上場維持に向けた相互協力に合意する覚書」を、日本航空、日本航空ビルデング、ANAホールディングスと締結していたこと
- 2025/1/17に、突如、日本航空の執行役員名義の文書で非公開に関する意向表明がなされたこと。
- 文書内には、非公開化の必要性に関する論理や、事業の公共性・中立性への影響など数多くの不明な点を含むものであった
- 2025/3/24に日本航空が開示した「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」では、AGPの上場維持を含むガバナンス方針が明記されていた。
- 2025/4/9 日本航空の取締役全員宛に「コーポレート・ガバナンス報告書記載方針と執行側要請の整合性に関する確認のお願い」と題する書面を送付したが、誰からも回答がなかった。
- AGPと協議なく独自で算定した買取価格が妥当であると主張している。
- 日本航空、ANAホールディングスによる独占的な動力提供がなされる恐れがあり、インフラ事業としての公平性・中立性に重大な悪影響を及ぼす懸念が生じる。
とあります。
最初の非公開化に関する文書が執行役員名義だったというのが不思議です。きちんとしたプロセスを経たやりとりなのであれば、社長名義で良いのではないでしょうか。
もし、仮にですが
2024年6月にプロパー社長が誕生したことがきっかけで、
日本航空が何らかの報復をしようとしていたのだとしたら・・・。
また、
のだとしたら大問題な気がします・・・。
それこそ、日本航空側のガバナンスに問題があるのでは・・・。
あくまでも想像ですけどね。
エージーピー側は、今後
「事実の誤りや重要な事実への言及の欠如の開示」
「本株主提案に対する意見」
「日本航空との交渉機械を設定し、買取価格の引き上げを求める」
とのことです。
ここから出てくることで重大な事実があったとしたら、
日本空港ビルデング、ANAホールディングスは議決権をどうするか悩むことになるのではないでしょうか。
shousanshouuoは、今しばらく静観して株主総会を待とうかと思います。
株式会社エージーピー(9377)の
2025年3月期3Q決算
昨日、同社から2025年3月期の第三四半期決算がリリースされました。
そちらの数値を確認しておきましょう。
売上高 103.82億円 (前年同期比 +11.7%)
営業利益 9.19億円 (前年同期比 +37.6%)
経常利益 9.75億円 (前年同期比 +44.6%)
親会社株主に帰属する四半期純利益 6.68億円 (前年同期比 +54.9%)
となっていました。
2ケタの増収増益という素晴らしい結果ですね。
営業利益率は8.86%と高めの水準です。
そして3Q末時点での自己資本比率は68.9%と、
前期末よりも1.1%アップしています。
これだけ自己資本比率が高いので、
さらなる増配や自社株買いに期待が持てそうです。
【関連記事】
同社の過去の業績については、当ブログの以下の記事で紹介しています。
宜しければそちらもご参照下さい。
株式会社エージーピー(9377)のセグメント別業績
同社の決算短信によれば、報告セグメントとして
- 動力供給事業
- エンジニアリング事業
- 商品販売事業
の3事業について開示されています。
それぞれの数値を確認しておきましょう。
動力供給事業
売上高 43.86億円 (前年同期比 +5.35%)
セグメント利益 8.90億円 (前年同期比 +14.39%)
セグメント利益率 20.03% (前年同期より 1.33%改善)
航空需要の回復、中でも東アジアや東南アジアからの
国際線の運航便数が増加していることに伴って、
駐機中の飛行機への電力供給を行う機会が増加した事で
稼働率がアップして増収増益に至っています。
空港における脱炭素化推進のためにも同社の事業は重要ですね。
エンジニアリング事業
売上高 50.91億円 (前年同期比 +13.37%)
セグメント利益 10.72億円 (前年同期比 +23.99%)
セグメント利益率 21.07% (前年同期より 1.80%改善)
施設保守に関連する機器の更新工事が増加したことに加え、
自動手荷物預け機の設置工事や
手荷物搬送設備の更新工事等が増加したことが貢献した様です。
また、ビジネスジェット支援も堅調に推移しているとのことでした。
こちらのセグメントも増収増益となっています。
商品販売事業
売上高 9.04億円 (前年同期比 +42.21%)
セグメント利益 0.06億円 (前年同期は -0.41億円)
セグメント利益率 0.76% (前年同期より 7.27%改善)
航空機地上支援機材の販売は、
航空機用のブレーキクーリングカート等の販売が好調だった様です。
前年同期は赤字でしたが、今期は黒字転換を果たしています。
株式会社エージーピー(9377)
2025年3月期通期連結業績予想・進捗率
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同社の2025年3月期連結業績予想は、以下の通りとなっています。
数値と現時点での進捗率を確認しておきましょう。
売上高 143.10億円 (前期比 +10.2%、進捗率 72.55%)
営業利益 10.70億円 (前期比 +1.0%、進捗率 85.89%)
経常利益 11.20億円 (前期比 +4.2%、進捗率 87.05%)
親会社株主に帰属する当期純利益 7.50億円 (前期比 +8.8%、進捗率 89.07%)
航空需要の回復に伴って、エンジニアリング事業が堅調に推移する見込みです。
また、人材不足の中で業務効率化に取り組んでいることで
人件費等も比較的抑制できているため、増益を見込んでいる状況です。
【関連記事】
同社の過去の業績については、当ブログの以下の記事で紹介しています。
宜しければそちらもご参照下さい。
株式会社エージーピー(9377)
2025年3月期予想配当利回り
同社の2025年3月期の配当予想は、
期中に増配を発表したこともあり
中間配当 20円、期末配当 25円で年間 45円配当
となっています。
同社株式の昨日終値は1,174円でしたので、
予想配当利回り=45/1,174≒3.83%
という事になりますね。
利回りとしては、比較的高い方ではないかと思います。
同社の中期経営計画内容からすると、自己株式取得や配当に積極的に取り組む方針が明記されていますので、
今後はさらに
自己株式取得という、
ポジティブサプライズも期待できるかもしれません。
株式会社エージーピー(9377)の株主優待
残念ながら、同社は株主優待制度を導入していません。
また、新設等の動きがあれば当ブログで紹介したいと思います。
ブログをご覧頂き、ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
shousanshouuo